若手看護師が、利用者から受け持ち拒否をされたとき。

訪問看護を始めて1年未満。
今年で四年目看護師のゆうこです。

  

訪問看護ステーションのサービスを利用する「利用者さん」には、それぞれ受け持ちの看護師(=プライマリーナース)がつきます。

補足
受け持ち看護師(プライマリーナース)とは

プライマリーナーシングとは、チームナーシングや機能別看護と同様に、日本で多く使われている看護方式の種類です。1人の患者さんに対して、1人の看護師が入院から退院まで責任を持ち、看護計画の立案、評価などを行います。
その看護師のことを、受け持ち看護師(プライマリーナース)と呼びます。

看護方式の特徴は、看護師の主体性や専門性が発揮できることや、患者さんに合わせた看護を提供しやすいこと。質の高い看護を提供できるため、看護師にとってもやりがいにつながるシステムといえます。

参考URL:https://job-medley.com/tips/detail/956/

  

先日、新規の利用者さんの依頼がありました。
私が担当看護師になる予定でしたが、その利用者さんの母(利用者さんは子ども)に「若い看護師さんはちょっと苦手で…」と言われ、担当になることを拒否されてしましまいた。

  

  

まだ1度しかお会いしたことがなくて、「私が絶対担当にならなければならない!」という執着もありませんでした。なので、「母が嫌なら無理して担当になる必要はないかな。」と、母の意思を受け入れようとしていました。

  

  

ところがその旨を先輩に話したところ、思わぬ返事が返ってきたのです。

  

今回は逃げても、同じことを何度も繰り返す

 

ゆうこ:Aちゃんの受け持ち、外れることになるかもしれません。

先輩:その話聞いたよ。ゆうこさんは、どうしたいの?

ゆうこ:う~ん…、母が嫌なのに、無理して私が担当になることはないのかなと思います。明日、先輩と訪問させてもらう予定でしたが、私が行ってもいいのかな…と迷っています。

先輩:行きたくないんだ?

ゆうこ:そうですね…。母の気持ちを考えると、行くことをためらいます。病院に勤めていたときも、新人だからという理由で、母から患者の受け持ちを嫌がられたことがありました。その時は、無理して受け持ちをすることもなかったので。

先輩:じゃあ、止めたらいいと思うよ。
明日いくことも、受け持ちになることも。

でも、今回は受け持ちを逃れたとしても、こういう事例はずーっと付きまとうの。別の形を変えて、また別の利用者さんで同じことを繰り返すよ。
完全に逃げられるわけじゃないんだよ。

ゆうこ:…。

先輩:新人が嫌だとか、子持ちの人は感染もらってくるかもしれないから嫌だとか、家族の要望でいろんなことを言われる。でも選んでいたら、優秀な看護師がいても訪問に来てくれなくなるよって、前に別の母に話したことがあるよ。

今回はまだ訪問に行ってないし、Aちゃんに何もしてないよね。
母が苦手な世代の人でも、「この人は大丈夫」っている人になれるかもしれない。関わってみて、もしだめだったら、その時はその時。

受け持ちにならなくても、一緒に訪問にいくメンバーの一人として訪問に参加するという手もあるし。


ゆうこ:そうですね…。とりあえず明日訪問に行って、母と話してみます。

先輩:うん。訪問に行ってみて、もしダメで撃沈したら、そのときは飲みにでもいこう(^^)

 

  

先輩と話している中で、自分の考えの未熟さを痛感。

よく考えると、まだ何も始まっていないのにすぐに関係を絶つことを考えていたのです。
なぜなら、これ以上関係が悪化することを避けたかったし、私自身も傷つくことが怖かったから。

同じことを繰り返さないために、今できること

  

今回の事例に限らず、今までの人間関係でも似たようなことがありました。



例えば、めんどくさいと思うことをきっかけに、相手を避けてしまうこと。
避けてしまうから、言いたいことをお互いに伝え合わないまま、もんもんとして、関係が薄くなって、最後にはフェードアウト。もしくは関係が悪くなる。


このような苦手な人付き合いのパターンを目の前にすると、そっと姿を消したり、見て見ぬふりをしたりしてしまう。

この考えがまさに 

  

” 受け持ちを拒否された → それならもう関わらなくていい。”

という ”来るもの拒まず去る者追わず” な思考回路へと繋がっていたのです。

 

 

この単純思考は危なくて、これを続けてくと、人との繋がりは虚しくなるばかりです。

 

同じ時間とエネルギーをかけるなら、相手と関係を断ち切ることよりも、より良い関係を築けるためにエネルギーを注ぐべきなのでしょう。

 



では、似たようなことを繰り返し、同じような対応をして、時間とエネルギーを浪費するだけ…とならないために、どのような関わりが必要だったのでしょう?

 

どこかで悪い流れに終止符を打たなければならないですよね。

 

少なくとも、目の前にいる子どもたちやその家族と、温かい繋がりを築いていきたいと願うならば、

母の思いを受け止めたうえで、私の関わり方を見直す必要があります。

 

関係性を深めるために

相手のニーズをつかむ

  

確かに私じゃなくてもいいんです。
受け持ちは誰がなってもいい。
執着しないという考えのほうが良いときがあるのも、ほんとのこと。

  

でも嫌だと言われたことを「そうなんだ。」と全て受け入れるだけだと…
成長できず、どこを改善すべきなのか、いつまでもわかりません。

特に今回は、相手とほとんど関わっていない段階です。
逆に言うと、まだ関係性を築いていける段階です。

  

若い看護師は苦手 → じゃあ利用者さんはどういう関わりを望んでいるのか?

  • 落ち着いた雰囲気なのか
  • 十分な知識や経験なのか
  • 頼りがいがあることか
  • 話を聞いてくれることか

  

まず相手の話を聞いて、今抱えているニーズを明確にすることが、相手との関係を深めるためには大事な ” 最初の一歩 ” 。 

 

 

つまり、相手を知りたいと思う気持ちです。

  

ちなみに今回のような事例は、看護師にとっては珍しいことではありません。

○○さんがいい。
ベテラン看護師じゃないと嫌、など。

人と人が関わる仕事なので、当たり前のように好き嫌いがあるし、得意不得意もあります。

  

一度経験すると、誰でも消極的になりますよね。

しかし少し視点を変えるだけでも、学びの幅はぐっと広がります。

  

自分の癖を見直す

事例を通してさらに見直したことは、日々の暮らしの中にある自分の”癖”です。

  

デジタルな時代になり、指先一つで相手との連絡や関係を絶つことができる。


残念なことに、それが普通になってしまっていることで、人と向き合うことが疎かになってしまうところがあります。

人と向き合うことにもっと気持ちを向けることができたなら、良い人間関係を築ける循環が生まれそうです!

見直すこと その1
簡単に人との関わりを立ちきる癖を、見直す。

  

もうひとつは、相手の一部分を見て、『思い通りにならなければダメ』とすぐに決めつけてあきらめないこと。

何かしらの形で関わる方法を、あえて考えてみることも大事ですね。

見直すこと その2
無意識に、すべての人やモノ、結果に完璧さを求めないこと

  

  

日常に散りばめられている無意識の癖を取り除く意識を持つことで、相手のとの関係を深めることに1歩近づけそうです。(^ω^)

何が正解かはわからなくても、向き合う姿勢を大切に。

  

看護をしていると、いろいろな家族背景があります。
これはドラマの設定か?という、壮絶な家庭も珍しくありません。

  

様々な家族の形があるように、十人十色な考えがある。
だから一概に正しい選択の基準はわかりません。

  

”時と場合による”
という答えが、一番正解に近いのです。

  

「若手看護師が受け持ちを拒否された」

   

私はこの事実をそのまま鵜のみにしていたけれど、考えるべき本質はそこではありませんでした。

事実のみを受け止める。あるいは他の物事と切り離して考えていると、結局は同じ事を繰り返すだけです。


看護師にも苦手なタイプの人、好きなタイプの人がいます。
しかし訪問看護の利用者や入院・通院している患者さんたちは、みんな看護師の良いサービスを受けたいと思っています。

  

だからこそ

「どうやったら関係性を築いていけるのだろう?」と
相手を知りたいと思う気持ちが、互いの関係性を動かしていくのです。

  

今回のような事例の中に、じぶんの課題を見つけ出すことだってできます。

隔たった癖を直すことができたなら、利用者はよりよいサービスをうけることに繋がるでしょう。

  

  

利用者さんが、または家族がなぜそのように考えたのだろう?
と、何か問題が起きたときや困ったときには(もちろん普段からも)
相手の思考背景に寄り添っていきたいですね。

  

☆1/15追記
事例に挙げた利用者さんは、訪問メンバーとして関わることになりました。
これから、利用者さんとその家族の生活に寄り添っていけたらと思います。

  

LINE@で相談受け付けています☆

看護の仕事での悩み、人間関係等々、一緒によりよい方向へ行くように考えます(*’ω’*) 学校も仕事もプライベートも楽しんでなんぼ!!


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【看護師/ベビーマッサージ講師/小児タッチケアセラピスト】 人格形成の原点はどこ?を解決したい⏩小児看護の道へ。 細く長く看護師続けたい! 成長の源は、人と旅と看護の出会いから 小児がん病棟勤務→27歳で訪問看護師になる。 明日も会いたい人になることが目標です。 小児医療人集まれ~!の会 主宰(不定期開催)。 1992年生まれ。山が好きです。